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『東京女子医大プロポフォール大量投与幼児殺害事件?逃げ回る医師たち?』




『東京女子医大プロポフォール大量投与幼児殺害事件?逃げ回る医師たち?』


実態は危険薬剤が致死量まで幼児に意図的に投与されたこと。これは殺人事件とせざるを得ない。医師においては知らなかったでは済まされない。未必の故意殺人よりはるかに罪が深い。ある確率で死ぬ、死ぬかもしれない、そういうレベルではないのだ。必ず死ぬまで投与する投薬が何日も時間を掛けて実施された。計画的殺人に匹敵する実態ではなかったか。しかも、誰も真実を述べようとしない。逃げ回る医師の集団。白状もしなければ告発もしない。



http://www.m3.com/open/iryoIshin/article/296285/?category=report

女子医大の医師ら5人、遺族が傷害致死罪で告訴

「禁忌薬の大量投与、医師の医療行為にあらず」
2015年2月19日 橋本佳子(m3.com編集長)

 東京女子医科大学病院の昨年2月のプロポフォール投与事故で、2歳10カ月の男児を亡くした遺族は2月19日、厚生労働省内で記者会見を開き、同大学の麻酔科医ら5人を傷害致死罪で、刑事告訴したことを明らかにした。小児集中治療における人工呼吸中の鎮静用には禁忌のプロポフォールを、遺族の承諾がないまま大量投与したことなどが告訴理由だ。

 ただし、業務上過失致死容疑で関係者の捜査を続ける警視庁と牛込警察署は、告訴状は受け取らず、「傷害致死罪も視野に入れて、捜査している。立件できる、あるいは証拠がそろった場合に告訴状を受け取る」との回答だったという。


男児の両親とともに会見した、遺族の代理人弁護士、貞友義典氏。

 本件では事故後から警察の捜査が始まっており、遺族は昨年5月に業務上過失致死罪に当たるとして被害届を出していた(『医師ら10人の被害届提出へ、女子医大事故』を参照)。傷害致死罪で告訴したのは、禁忌薬の大量投与は、医療ではなく、医師の「業務外」の行為との判断からだ。プロポフォールの小児への適応拡大のためのデータ収集目的も疑われるという。

 遺族の代理人弁護士、貞友義典氏は、「患者の命を救うという目的に沿わないのであれば、医師の行為であっても、それは医療ではない」と問題視。女子医大が昨年7月に遺族に渡した資料の中に、「男児が死亡したICUを管理していた麻酔科がプロポフォールの適応拡大を検討していた」という旨の内部告発の文書があった。男児には、最大投与速度140mg/時というプロポフォールの大量投与が行われた。しかし、女子医大が設置した第三者調査委員会が今年2月にまとめた報告書には、鎮静薬としてプロポフォールを選んだ理由や、大量投与の理由が書かれていないという。「大量投与指示に、医師の署名もない」と貞友氏は指摘。女子医大による真相究明は第三者調査委員会の報告書で終了したと見て、「簡単に立件できるとは思わないが、プロポフォールの大量投与について検討しなければ、この事件の真相は分からない」と理由から、警察の捜査に期待するとした。

 会見した男児の父親も、プロポフォールの大量投与を問題視、第三者調査委員会でもその理由が検証されていないとし、「病院がデータを出さなかったのか、あるいは出してもあえて取り上げなかったのか」と問いかけ、「私たちが頼れるのは警察しかいない。真相を明らかにしてもらいたいという思いで、告訴状を警察に提出した」と訴えた。女子医大が、警視庁に第三者調査委員会の報告書を提出したことについては、「捜査資料として役立ててもらうことは構わないが、全てが書かれているかは別問題」と述べた。

 男児の母親は、「第三者調査委員会の報告書の中で、非常に怒り、悲しみを覚えたこと」として、昨年3月と4月の遺族への説明に同席した医師が、調査委員会の調査において、説明内容の撤回を求めた点を挙げた。「(当時は)現場の医師たちが誠意を尽くして、説明してくれていると思っていた。女子医大には誠意を尽くす人はいないことが分かった。いくら再生計画を作っても、心が入っていなければ意味がない」と母親は悲しみを込めて語った。

 第三者調査委員会の報告書は、2月6日に遺族に渡された。遺族側は2月10日には女子医大に公表を了承する旨を伝えたが、2月19日の時点で同大の会見は未定。遺族側による報告書についての検討結果は、2月18日に厚生労働省に提出した。女子医大については、特定機能病院の承認取り消しをめぐって、同省社会保障審議会医療分科会で、この2月から検討が始まっており、2月23日にも開催が予定されている(『女子医大と群馬大、特定機能病院取消を審議』を参照)。「この検討結果を基に、問題点を検討した上で、有識者に議論してもらいたいと思っているため、病院が公表する前だが、会見した」(貞友氏)。

 2月19日に告訴をしたのは、男児にプロポフォールが大量投与されたのが、1年前の2月19日の夜という理由からだ。男児は2月18日に、嚢胞性リンパ管腫を受け、2月21日に死亡した。「19日の夜、当直の時間帯に医師の署名がないまま、プロポフォールが増量されて、20日の朝に心電図の異常が出て、最終的に死亡した。もし何らかの犯罪行為があれば、2月19日の夜だと考えている」(貞友氏)。



プロポフォール投与事故で男児を亡くした両親。

  大量輸液で気道にむくみ、抜管できず

 第三者調査委員会の報告書について、遺族が特に問題視しているのは、プロポフォールの大量投与の理由だ。

 男児の父親は、「19日の夜に、異常なまでの大量投与がなされている。これが本当に必要だったのか。そもそもなぜ鎮静用にプロポフォールを使用したのか、その結果、息子がどんな状態になったのかなどが検証されていない」などと問題視。女子医大では、他の小児へのプロポフォール投与事例を検証、昨年12月にその結果を公表している(『「禁忌の認識、欠如」、女子医大の鎮静剤事故』を参照)。投与事例は小児循環器科で多かったが、心臓ICUでは、15歳未満の子供では2012年10月以降、使用を禁止していることが明らかになっている。

 「(男児が入っていた)中央ICUで、なぜ使用していたのか。研修医は、増量する際は指導医に連絡して、判断を仰ぐことになっているが、仰がずに、なぜ大量投与を続けたのか。(注射指示書において)なぜ医師が書くべき場所に、医師ではない人が書いているのか。再発防止を目指すなら、これらの点の検証が必要だが、行われていない。(研修医らに)どんな意図があるかは不明だが、警察にはぜひともこの点を明らかにしてもらいたい」(父親)。

 そのほか、報告書には、(1)術前のインフォームド・コンセントにも問題があったが、報告書では「説明には問題はない」としている、(2)プロポフォールの大量投与後、小児に褐色の尿が出ていることを、小児科医が指摘している点について、検証していない――などの問題があるとした。術前には、術後の人工呼吸器使用などについて、説明を受けていなかったという。「手術自体は簡単だが、術後に人工呼吸器を使うなど術後管理が難しいことが分かっていたら、手術自体、受けていなかった。第三者調査委員会は、カルテだけを見て検証し、我々から聞き取りをしなかったために、問題にしなかったのだろう」(父親)。

 一方で、報告書で新たになった点もあるという。その一つが、当初、手術を実施した耳鼻咽喉科は、術後に人工呼吸器を装着しても、24時間以内で抜管できる見通しと言っていた点。「中央ICUのトップも、そう思ったために、プロポフォールを使ったと話している。実際には、24時間以降も、切り替わらず、プロポフォールの投与が続いた。その理由は検討されていないが、抜管できなかったのは、輸液の量が多いためとされている。その結果、気道にむくみが生じて、抜管できなかった。これは新しい情報だが、次に誰が輸液量を決めたのか、という問題が出てくるが、検討されておらず、この点は不十分」(貞友氏)。

  「警察の捜査への意気込みを感じた」

 記者会見では、両親がそれぞれ男児の一周忌を控えた心情を語った。

 「息子が亡くなってから、1年になる。この1年間、私たちは息子がなぜ死亡したのか、その真相を知りたいという思いだけで、何とか立っていられた状態。息子のために、とにかく真実を明らかにするという気持ちは1年間、全く揺るぎはなかった。しかし、まだ分からないことだらけだ。これから警察の力を借りて、本当のことが分かればと思っている。今日は告訴状を受理されなかったが、警察の意気込みを感じたので、捜査をきちんとやっていただいていると思った。一歩一歩進んではいるので、そのことを息子に伝えたい」(父親)

 「正直、まだ息子が亡くなったことを受け入れられないが、死亡した原因を明らかにできれば、という思いだ。息子のために医療スタッフは、一生懸命に治療してくれたと考えていたが、あの病院で、息子に対して行われたことは、果たして医療行為なのか、という思いが、強くなっている。傷害致死罪も視野に入れて捜査をしているということだったので、警察を信頼している」(母親)

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